2008年12月13日土曜日

ナプキンビジネスモデル

アメリカのIT業界では、レストランで思いついたアイデアをナプキンの裏側に走り書きして... そこから億万長者が生まれるという話があります。某大手IT企業の始まりもナプキンのメモからと言われています。

斬新なアイデアなどは予期せぬ時にひらめいたりするものです。シャワーを浴びている時、コーヒーを飲んでいるとき、通勤電車の中、その時々でパットひらめいたアイデアを忘れぬうちに書き留めることがいかに大事であるか。

以下のビデオではグーグル広報部のアームストロング氏がいかに手書きの説明図がグーグルのビジネス戦略上重要であるかを唱えています。



"The more human the picture, the more human the response."

これは”The Back of the Napkin”(ナプキンの裏側)という本の中で、その著者 ダン・ローム氏が引用した有名なフレーズです。

訳すならば、「手書きの説明図がより人間的であればあるほど、それに対する反応もより人間的である」つまり、「現代の高度にITが発達した社会において、コンピュータなどを駆使した説明図に対して人はある種の懐疑の念を抱く傾向があり、よってそれ程効果的なものにはならないことが多く、むしろ手書きの説明図の方が自然であり共感を覚え、建設的な議論に発展する傾向がある」というような事を言っています。

パワーポイントが充実していることも重要ですが、棒グラフや円グラフに惑わされ、あまり内容の伝わらない紙芝居になる時が多々あります。同時に手書き(Live)の解説が人の注意や関心を引き付け、大きな効力を有する事があります。

極端にデジタル化する社会の中におけるアナログの重要性とそこにこそビジネスチャンスが隠されているということを伝えようとしているのかもしれません。

2008年12月8日月曜日

スポーツビジネス:イングランドプレミアリーグの放映権販売

英国のサッカー協会であるイングランドプレミアリーグのビジネスモデルは世界的にも大成功している事例と言えます。有名クラブを挙げようとすれば数え切れない程あるのがイングランドプレミアリーグです。マンチェスターユナイテッド、リバプール、チェルシー、アーセナル......。



先日イングランドプレミアリーグ協会は、海外208の国と地域に対して来季から3シーズンのテレビ放映権料を約1億5000億円で販売致しました。この金額は今季の契約の2倍に相当し、英国内、インターネット関連への放映権も含めれば、総額6500億円以上の収入になると考えられています。

この放映収入の増加によりリーグにおける分配金も増え、来季優勝チームは120億円を手にすることになります。Jリーグの優勝チームの獲得金は1億円であるの比較すると、120億円とはリーグの経営自体が優秀であるとしか言いようのない金額です。

ロシアの石油王であるアブラモビッチ氏のような世界の大富豪がクラブのオーナーとなり、あるいはその潤沢な資金により世界中の有名選手を集めるプレミアリーグは現在世界で最も知名度が高く、成功しているリーグと言えます。プレミアリーグの試合をテレビで観る度に、スタジアムとフィールドの近さかくる一体感、そこから発生する臨場感を感じます。

どうやらイングランドプレミアリーグ成功の裏には現在の投資家獲得、スター選手獲得、放映権獲得を想定して実施されたスタジアム建設・改修などから成る大プロジェクトがあるようです。このようにハードとソフトを効果的に融合させ、絶妙なマーケティング手法を用いたイングランドプレミアリーグは学ぶべき点の多いスポーツビジネス業界の大きな成功事例であると言えるでしょう。